満月

月がすごいねって、みんないってた。

本当に、大きくてまん丸で、月のために空があるみたいな感じだった。

いまいる部屋に、戻らない日がくるかもしれないことや、触れられなくなるかもしれない手のことを思って泣いた。

いまの幸せと、いつかわからないその日の悲しい気持ちがごちゃ混ぜになってしまっていた。

声にしたら全然うまく出てこなかったけど、

友達も、同じことを思ったよって言ってた。

きょうはそういう日なのかもしれない。